この記事では院試の出願に際して必要になる書類などに関して説明していこうと思います。
より詳しい情報に関してはその年や前年の出願要項を見ていただければいいかと思います。
スポンサーリンク
・願書(出願要項)
これがないと始まりませんね(笑)
願書の受け取り方ですが、郵送してもらうか、直接東大に取りに行くかを選ぶことができます。
私は、例年5月に開かれる大学院説明会でもらいました。
説明会で願書をもらうのが、詳しく院や専攻のことも聞けるので、一石二鳥で良いんじゃないでしょうか。
説明会の会場に行くと最初に資料として他の書類と一緒に願書が渡されるので、
説明会に出なくても資料だけもらうということもできますね。
ちなみに説明会自体からはそんなに深い話は聞けません。
説明会終了後に院生に話を聞くことができるので、私はそこでいろいろと聞きました。
その院生の方が結構いろいろと質問に答えてくれたので、とても参考になりました。
先生方も説明会終了後に何人かいるので、研究のこととか聞いてみても良いかもしれません。
・研究計画書
しっかり準備したほうが良いと思います。(当たり前だけど)
面接をしていて先生方はきちんと目を通しているなと感じたので。
私みたいにあまり考えずにバーっと書いてしまうと面接のときにがっつり突っ込まれてしまいます。
研究計画書に関しては有用な本が何冊かあるので、それを参考に書き上げれば良いでしょう。
私が参考にした本をここでいくつか紹介しようと思います。
まず、『大学院入試小論文の書き方』(法学書院)を読みました。この本は河合塾KALSという河合塾の大学院入試対策講座が執筆に協力している本です。
タイトルのとおり小論文の書き方ということで、大学院入試の一次試験で出題される専門論述試験の対策についてがこの本のメインですが、研究計画書に関しても触れています。
この本だけで自力で研究計画書を書き上げるのは難しいかもしれませんが、一次試験対策と研究計画書対策の2つの対策ができるので、持っておいて損はないです。(私は初版を使用しましたが、2018年3月に第二版が出版されましたので、そちらのリンクを貼っておきます。)
次に読んだのが、『研究計画書の考え方ー大学院を目指す人のために』(ダイアモンド社)です。
1999年と少し古い本ですが、いまだに使える本だと思います。この本の著者である妹尾堅一郎氏は大学卒業後、企業勤務を経て英国の大学院で博士課程を修了したという経歴の持ち主です。なので、今社会人で大学院への進学を考えている人はぜひ読んでほしいですね。
この本の特徴は、本のタイトルにあるように研究計画書の書き方のハウツーではなく、「研究というものの考え方」をより重視した点にあります。研究計画書をただ闇雲に書くのではなく、まず研究の考え方から出発したほうが、より良い研究計画書に仕上がりますよね。
さらにこの本には、実際に大学院を受験した受験生が書いた研究計画書がサンプルとして掲載されており、それに対して筆者が詳しい(厳しい)コメントをつけています。これを見るだけでも、研究計画書の具体的なイメージと書き方のコツが分かってきます。
3冊目として、『これで書ける!大学院研究計画書攻略法』を読みました。私の研究計画書はこの本のキモである『フレーム法』で書きました。
この本では研究計画書の「型」(フレーム法)を学ぶことができます。その他にも研究計画書や論文によく出てくる言い回しや構成なども勉強することができます。
また、Q&A法という方法も紹介されており、この方法でも研究計画書を作成することができます。
一応、この分野の研究計画書はこの型で書くと良いというのはありますが、そこは自分の研究分野の内容にうまく当てはめられる型を選べば良いでしょう。
さらにこの本のもう一つの特徴は、面接のための問答集もついているところですね。大学院受験では面接試験がほぼ必須と言えますが、面接試験に関して書かれている本はあまり見かけないので、この点でも非常に重宝しました。
・論文(提出は任意)
私は日本の雇用制度の学説史に関する論文を書きました。
院試体験記に書いたように、あまり出来のよくない論文だったのでアドバイスはできません(笑)
論文の書き方に関する本も数多くあるので、その中から私が参考にした本をいくつか挙げておきます。
まず、『レポート・論文の書き方入門』(慶應義塾大学出版)を読みました。
この本は学部1年生の5月くらいに、レポートや論文をどう書いていくのかを学べる本ということで、大学のなにかに紹介されていて買った本です。
正直、大学院入試まではこの本を買ったことすら忘れていたのですが(笑)、読んでみると非常に優れた本だとわかりました。
それもそのはずで、この本は累計発行部数20万部を超える大ベストセラー本で、長年の間、多くの大学生に読まれてきた本です。買った時はそんなことすら知りませんでしたが。
2018年の7月に約15年ぶりに改訂版も出版されたので、いまだに多くの学生に読まれていることがわかりますね。大学院入試だけではなく、学部の卒論を書く時や修士論文を書くときでも使える本です。
さらに、もう一冊修士課程入学後のことを考え、『これから論文を書く若者のために』(共立出版)を読みました。
本書は大学院入試対策を大きく飛び越え、修士論文や博士論文を書くときのために参照する本ですね。
また、論文を書くときや研究計画書を書くときに実際の論文を読むことになると思います。
そのときにただ漫然と読むのではなく、どのように論文というものが書かれているのかということを意識して、自分の研究に関連する論文を読むと、知識だけでなく論文のフォーマットといえるものも掴めてくるのではないかと思います。
ただ、私の書いた大したことのない論文でも最終的には合格できたので、院試の点数に占める論文の割合はあまり大きくないのではないかと思います。
スポンサーリンク
・TOEFL(TOEIC)
経済学研究科はTOEFLの提出が必須です。
それに、たしかTOEFL ibtしか受け付けてくれなかったような気がします。
なぜここが曖昧にしか覚えていないかというと、マネジメント専攻の経営コースではTOEFLではなく、TOEICを提出してもよく、私はTOEICのスコアを提出したからです。
なぜTOEICを選んだのかというと、事前に院試とは関係なくTOEICを受験しており、院試前にTOEFLの対策をするよりは、専門論述試験対策に時間をかけたほうが、自分の場合はうまくいく可能性が高いだろうと考えたからです。
ちなみにTOEICも大した点数ではありません。(700点台です)
専門論述で点数を稼ごうと思っていたので、あまり気にしませんでした。
もちろん、良いスコアを取るに越したことはありません。
・推薦状(提出は任意)
推薦状を書いてくれる人がいなかったので提出しませんでした。(できませんでしたというほうが正しいですね。)
外部から受験する人は推薦状が大切と言われているようですが、無くても合格することはあるようです。
論文や研究計画書にも自信がなく(自信がある人のほうが少ない?)推薦状も無かったので、受ける前から提出書類だけで落とされるのでは、みたいなことを考えていましたが杞憂だったようです。
・その他
既に論文(査読付き論文や懸賞論文)や学会での発表などの業績がある人は業績一覧を書く書類が願書と一緒にありますので書いておきましょう。
また、成績表を提出することになりますから事前に準備しておきましょう。
参考として私のGPAは3.8くらいです。
これだけのGPAだと大学での首席が狙えます(笑)
受験料は30,000円です。アルバイトをしている人なら楽に払えるでしょう。
準備するものは以上です。
私が行った大学院入試対策のすべてをこちらの記事にまとめました。
スポンサーリンク
コメント
有益な情報ありがとうございます。いつも参考にさせて頂いております。質問なのですが私は外部入試でしかも学部生の頃は(現在は大学3年生です)経済学を少しかじった程度の知識しかないのですが、研究計画書はその場合どのように書けばよろしいでしょうか?添削してもらうために予備校などに通った方が良いでしょうか?
ありた 様
当ブログをご覧いただきありがとうございます。
「とある院生の独学試験目録」管理人です。
返信が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
さて、お問い合わせに対しての回答ですが、万全を期すには予備校などに通うのも一つだと思います。
ですが、東大の院試が私の受験した当時と変わっていないのであれば、あまり研究計画書は重視されていないものと思われます。
なので市販の研究計画書の書き方などでの対応でも大丈夫かと思います。